メール配信サービス「アララメッセージ」を運営するアララは2026年11月2日、不正アクセスにより、メールアドレス約7700万件が外部に持ち出されたと発表しました。
アララメッセージは企業や団体がメールマガジンなどを送るためのサービスで、持ち出されたのは、契約企業が登録していた会員のメールアドレスなどです。
この記事では、漏れた項目と件数、自分が対象かどうか分かる流れ、news@arara.comから届いた不審メールの件名と対処、サービス再開の見通しをまとめます。
- 持ち出されたメールアドレスは約7700万件(精査中)。契約企業が登録した氏名・電話番号・住所などを含む場合もある
- クレジットカード番号は、アララメッセージでは保有していない
- 対象かどうかは、アララから契約企業に個別に連絡される。利用者向けの確認ページは11月2日時点でない
- 10月28日〜30日に、news@arara.comから「利用内容確認のご依頼」などの件名の不審メールが最大約713万通送られた
アララメッセージの情報流出で何が起きたか
アララは、ペイクラウドグループの会社で、企業向けのメール配信サービス「アララメッセージ」を運営しています。
アララは10月29日に第1報を出し、メールアドレス約301万件が外部に持ち出されたと発表しました。
その後の調査で被害の範囲が広がり、11月2日の第2報で、件数を約7700万件に更新しました。
第2報で新たに分かったのは、第三者がアララメッセージのサーバーに不正にアクセスし、10月28日から31日にかけて多数のサーバーに侵入して、データベースの内容を持ち出していたことです。
アララは10月31日にこれを把握し、同じ日にアララメッセージの提供をすべて停止しました。
アララは、攻撃元の共通性などから、一連の不正アクセスは第1報の不正アクセスと同じ第三者によるものとみています。
侵入が始まった時期と経路は、11月2日時点でまだ調査中です。
アララメッセージの第1報と第2報の違い
10月29日の第1報と11月2日の第2報では、流出の範囲や件数が大きく変わっています。
| 項目 | 第1報(10月29日) | 第2報(11月2日) |
|---|---|---|
| 流出が確認された範囲 | 1システム(共用環境) | 共用環境と、契約企業の環境(サーバー97台) |
| 流出した情報 | メールアドレス | メールアドレス、氏名などの会員情報(契約企業により異なる) |
| 件数 | メールアドレス約301万件 | メールアドレス約7700万件など(精査中) |
| 原因 | Webサーバーの脆弱性 | Webサーバーの脆弱性と、システム環境の問題 |
| サービス | 該当のサーバーをネットワークから切り離し | アララメッセージの提供をすべて停止(10月31日) |
脆弱性(ぜいじゃくせい)とは、システムの弱点のことです。
アララメッセージの流出は約7700万件。漏れた項目と件数
第2報では、被害を3つに分けて件数を示しています。
件数は精査中で、今後変わる可能性があります(2026年11月2日時点)。
| 区分 | 対象 | 主な情報 | 件数 |
|---|---|---|---|
| アララメッセージを経由した不正アクセス | 契約企業の環境(サーバー97台、最大約380社) | メールアドレスと会員情報 | 約7700万件(精査中) |
| 第1報の環境(共用環境) | 契約企業61社 | メールアドレスと属性情報 | 3,386,187件 |
| 不審メールの送信 | 2つの環境 | メールアドレス | 最大約713万通 |
区分の間で同じメールアドレスが重複している可能性があるため、アララは件数を合算していません。
また、約7700万件は持ち出されたメールアドレスの数で、1人が複数のアドレスを持っていることもあるため、対象の人数を示すものではありません。
漏れた項目は契約企業によって違う
アララメッセージを経由して持ち出されたのは、メールアドレスと、契約企業がアララメッセージに登録した項目、それに配信の宛先などの記録です。
契約企業が登録した項目には、氏名、性別、生年月日、電話番号、会員番号、住所などがあり、どの項目が含まれるかは契約企業によって異なります。
第1報の環境(共用環境)では、メールアドレス3,386,187件のほか、5社が登録した氏名や会社名などを含む顧客データ最大411,827件が持ち出されました。
アララのサービスでは、クレジットカード番号は一切保有していません。
アララメッセージの流出の対象か確認する方法は?調べるページはまだない
アララメッセージを直接使っているのは企業や団体で、一般の人はその企業のメールマガジンや会員サービスを通じて、メールアドレスを登録しています。
アララは、第2報の公表後すぐにすべての契約企業に連絡し、各社の環境が対象かどうかと、流出した情報の内容を個別に伝えます。
利用者が自分で対象かどうかを調べるページや、利用者向けの専用の問い合わせ窓口は、11月2日時点の第2報には載っていません。
アララメッセージの契約企業の一覧も、公式には発表されていません。
第2報に載っている問い合わせ先は、契約企業向けのサポート窓口(03-5414-3611)です。
契約企業が利用者にどう知らせるかは、11月2日時点で公式には発表されていません。
契約企業からのお知らせの例
契約企業や団体のなかには、すでに自分のサイトでお知らせを出しているところもあります。
たとえば沖縄県は10月29日、「離島とのつながり促進事業(島まーる)」のメールマガジンの配信に、受託事業者がアララメッセージを使っていたと発表しました。
漏洩の可能性があるのはメールマガジン会員のメールアドレス2,560件で、名前などの情報は漏洩していません。
アララの調査結果が分かり次第、漏洩が確認された会員には、受託事業者から個別に案内が届きます。
このように、対象かどうかや漏れた項目は、メールを登録した先の企業や団体ごとに違います。
よく使う会員サイトやメルマガの配信元から、お知らせのメールやサイトでの発表がないかを確かめておきましょう。
アララメッセージから届いた不審メールの件名と対処
アララメッセージの一部の環境は第三者に不正に使われ、10月28日から30日にかけて、クレジットカード会社を装った不審なメールが最大約713万通送られました。
送信元のメールアドレス:news@arara.com
件名:「利用内容確認のご依頼」「ご利用明細確認のご依頼」など
送られた時期:2026年10月28日〜30日
送信先:第三者が外部から持ち込んだメールアドレス
送信元はアララ自身のドメイン(arara.com)ですが、内容はアララやカード会社からの正式な連絡ではありません。
アララは10月28日に不正利用を確認し、同じ日の7時にその環境への外部からのアクセスを止めました。
ところが、別の環境でも同じ日の8時47分ごろから不正利用が続いていたことが10月30日に分かり、その環境の通信も遮断しました。
10月30日13時32分を最後に、新たな送信は確認されていません。
不審メールの送信そのものに伴う、メールアドレス以外の情報の流出は確認されていません。
不審メールを受け取ったときの対処
10月28日から30日に、news@arara.comから上のような件名のメールを受け取った場合は、本文中のURLにアクセスせず、メールを削除します。
もしリンク先でクレジットカード情報などを入力してしまった場合は、すぐにカード発行会社に連絡します。
アララから、パスワードやクレジットカード情報などの入力をお願いするメールが送られることはありません。
アララメッセージの流出のあとに気をつける連絡
アララは、アララや契約企業をかたるメール、SMS、電話、郵便物などに注意するよう呼びかけています。
心当たりのない連絡が届いたら、次の点を確かめましょう。
- メールやSMSに書かれたURLを開いていないか
- ID・パスワードやクレジットカード情報の入力を求められていないか
- 心当たりのない添付ファイルを開こうとしていないか
- 届いた連絡のリンクではなく、企業の公式サイトやアプリから自分で確かめたか
アララメッセージの再開はいつ?今後の発表
アララメッセージは10月31日から停止していて、同じ日の19時53分に停止が完了しました。
アララのほかのサービスには影響がありません。
再開の時期は、11月2日時点では決まっていません。
アララは、侵入経路の特定、認証情報の全面的な変更、システムの安全性の確認などを行ったうえで、再開を判断します。
再開の見通しが立ったときは、アララメッセージのサービス停止のお知らせのページで知らされます。
件数の精査の結果は、第3報で知らせる予定です。
第3報の発表日は、11月2日時点では発表されていません。
アララは警察に10月29日に通報しており、個人情報保護委員会には10月29日に速報を出し、11月2日に今回分かったことを報告する予定です。
アララメッセージの流出は契約企業からの連絡と不審メールへの注意から
アララメッセージへの不正アクセスでは、メールアドレス約7700万件が持ち出され、契約企業によっては氏名や電話番号、住所なども含まれます。
アララは契約企業に個別に連絡しますが、利用者が自分で対象かどうかを調べる方法は、11月2日時点でありません。
news@arara.comから「利用内容確認のご依頼」などの件名のメールが届いていたら、URLを開かずに削除し、カード情報を入力してしまった場合はカード発行会社に連絡しましょう。
メールアドレスを登録している企業からのお知らせを確かめつつ、アララや契約企業をかたる心当たりのない連絡のURLは開かないようにしましょう。

